体臭男子におすすめの読み物
「スメハラ」が社会問題に発展
2020/01/20
よく話題に上る「スメハラ」という略語をご存知でしょうか。
こちらは、「スメルハラスメント(smell harassment)」略語です。
俗にいう和製英語ですので世界共通用語ではありません。
「スメハラ」とは、臭いにより周囲の人に不快な思いを与える嫌がらせの意味です。
口臭や体臭、香水や柔軟剤の匂いによる幅広いこの「スメハラ」は、誰しもが加害者側にも被害者側にもなり得ることから、昨今では社会問題としてクローズアップされています。また会社、店舗、公共機関、家庭など場所を選ばないため、この臭いによる「スメハラ」被害が近年、社会問題にまで発展してきています。
どうしてこのように大きな問題として取り上げられるようになってきたのでしょう。大きく5つの事が考えられます、
1.近代化が進むにつれ便利で過ごしやすい環境になったこと
街にはありとあらゆる人工的なインフラが整っていますし、どの家にもエアコンがあり、快適な生活環境が整っています。
豊さが増した現代が、逆に様々な問題を引き起こすようになりました。
2.男性より嗅覚の優れた女性の社会進出が活発になったこと
男女の脳内を比べると、 女性は臭いの情報をキャッチする「嗅球」の神経細胞の数が約43%男性より多いと言われています。
そのため男性よりも女性の方が臭いに敏感であり、良い臭いも悪臭も、すぐさま情報として捉え脳に伝達してしまうのです。
昔と比べて、嗅覚の優れた女性の社会進出が当たり前の時代となっていることも大きな理由のひとつでしょう。
3.省エネブーム
「クールビズ」という言葉が定着しています。
元々は、地球温暖化防止のための節電意識の推進で始まったものでしたが、その良い推進は別の問題を生むようになりました。
夏場にエアコンの設定温度が高めにしようという努力が、汗をかく人の体臭につながり、臭いがクローズアップされてしまったのです。
4.「加齢臭」「おやじ臭」という言葉
「加齢臭」の定義としては、主に40代以降の中年男女にみられる体臭の俗称です。
「おやじ臭」は男性特有の悪臭だと決めつけられていますが、実は男女関係なく「加齢臭」を放つ人が含まれているのです。
化学の進歩で様々な臭いが解明されてきたことも大きいです。
5.香りつき柔軟剤のブーム
衣類を柔らかくするという本来の目的を重視されていた無臭の柔軟剤に、良い香りをプラスされて、香水のように香ってくれる柔軟剤が主流になってきてきました。
世間はまさに柔軟剤ブームとなり良い香りに人々は敏感になりすぎました。
人間は生きていれば必ず生理的な臭いというものが出ます。
こういった近代的で快適な生活環境の中で失ったものこそが、人間本来の自然の臭いなのです。
作られた臭いに敏感になりすぎてしまった人間だからこそ、この「スメハラ」が社会問題に発展したのでしょう。
時代の変化とともに、しっかりと対応していきたいものです。